簿記検定試験(日商簿記3級レベル)合格のための勉強の秘訣

決算書の健康診断 その2(負債編)

今日は、決算書の健康診断 その2と題しまして、負債についてお話します。

 

まず、負債とは将来支払わなければならない債務を言います。

 

例えば、買掛金、未払金、借入金などのことです。

 

自社の決算書の貸借対照表を見ていただくとわかりますが、負債は貸借対照表の
右側に「負債の部」として表示されています。

 

そして、負債の部は、1年以内に支払を行わなければならない負債(「流動負債」といいます。)
と1年を超えて返済義務が発生する負債(「固定負債」と言います。)で構成されています。

 

ここで、注目していただきたい項目があります。

 

それは、負債の部に「引当金」という科目があるかどうかです。

 

「引当金」とは、将来発生する可能性が高い費用や損失を予め計上しておく勘定科目です。

 

引当金の例としては、賞与引当金、退職給付引当金、返品調整引当金、修繕引当金、
役員退職慰労引当金、債務保証損失引当金などです。

 

参考までに、多くの会社で使用される賞与引当金と退職給付引当金について
説明すると下記の通りです。

 

賞与引当金:決算日現在において、翌期に支払う従業員賞与のうち、当期に対応する支給
対象期間分の賞与を予め見積って計上する引当金をいいます。
例えば、3月末決算の会社で、
7月に賞与を支給する予定であり、
支給の対象となる期間が12月から5月だった場合には、
12月から3月までの4ヶ月間は、当期に対応する期間であるため、
7月に支給する賞与のうち、4カ月分は3月末において引当金として
決算書に計上することになります。

 

退職給付引当金:退職金制度を設けている会社で、決算日時点において、全社員が
退職(自己都合)したと仮定した場合に、会社が支払うこととなる
退職金を予め見積もって計上する引当金を言います。

 

そのほかの引当金についても、決算日現在において、当期までに顕在化はしていないが
潜在的には発生しているもしくは発生する可能性が高いものを引当金として計上します。

 

会社によっては、引当金を計上していないところも見受けられますが、会社の将来のリスク
を知るという意味でも計上することをお勧めします。

 

また、引当金以外にも確認していただきたい項目があります。

 

それは、「リース債務」です。

 

リース債務とは、リース契約を締結したことにより発生した将来支払うべき債務をいいます。

 

リース取引の会計処理については、平成20年3月31日までに締結した分は、リース料の支払い
の都度、損益計算書に「リース料」として計上するだけでした。
そのため、リース債務は、貸借対照表には記載されません。

 

しかし、平成20年4月1日以降に締結したリース契約から、原則的にはリース物件については
資産に計上(「リース資産」)することになりました。
あわせて、リース資産に対応するリース債務を負債の部に計上することになりました。
これにより、平成20年4月1日以降のリース債務は貸借対照表に計上されることで顕在化
されました。(例外的に従来の処理でも可能です)

 

ただ、平成20年3月31日以前に締結したリース契約については、決算日現在どれだけの
リース債務が残っているかは貸借対照表ではわかりません。
そこで、内部資料としてリース債務の毎月の残高の推移表を作成されることをお勧めします。
この資料を作成することにより、会社としていくらリース債務があるのかを確認することが
でき、会社のリスク対策として活用できます。

 

大切なことは、今現在会社におけるリスクがどれだけあるのかを把握することです。

 

決算書に記載されているものがすべてではありません。

 

決算書に見えない情報にこそ、大きなリスクが隠れていることもあります。

 

 

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